「明日の風」制作の8ミリ映画作品
第四回本作品「よせてはひく夏」 昭和59年度作品

| スタッフ | 名前 |
|---|---|
| 監督 | 鷲尾 忠彦 |
| 助監督 | 瀬畑 新治 |
| 脚本 | 遠藤 明子 |
| 撮影 | 久保 伸一・滝下 公彦 |
| 照明 | 曽我 欣治 |
| 記録・計測 | 岸崎 敬子 |
| 編集 | 小宮 道信 |
| 美術 | 田中 美鳥 |
| 字幕 | 楠元 直子・竹重 真由美 |
| 音響・録音 | 井上 裕之 |
| 選曲 | 前原 信哉 |
| 主な出演者 | 名前 |
|---|---|
| 黒田 | 柳川 尚孝 |
| 松本 | 尾崎 誠司 |
| 入江 | 杉原 敬二郎 |
| 志帆 | 田中 美鳥 |
| みちる | 遠藤 明子 |
【ストーリー】
夏。それは短い青春の日々を象徴するとともに、場所を隔てて住む旧友たちが再会する季節でもある。大学3年生の正隆が故郷で行われるクラス会へ向かうところから物語は始まる。そこには三年ぶりに顔を揃えるみちる、志帆、松本がいた。高校時代仲の良いグループだった四人は、クラス会を抜け出して、夜のドライブへと繰り出す。ところが山中で見知らぬ道へ迷い込み、その上ガソリン泥棒に会うというアクシデントが発生。山道で夜を明かすハメになる。
今は互いに全く関わりのない生活をしている四人だが、思いがけなく一夜を共に過ごすことになった今、それぞれの胸を想い出がよぎってゆく。
みちるは高校時代正隆に想いを寄せていたが、彼の好きな人は志帆であることを知る。
忘れようとして他の男と付き合うが、どうしようなく正隆を好きな自分に気付き、傷つくだけだった。
仲間の一人だった入江は、一浪して大学へ入ったが、正隆と旅をする約束を果たさぬまま若い命を散らす。
現在の生活に埋もれておぼろげな過去になりつつあったそうした記憶が、浮かんでは消える。
山道で正隆と二人きりになったみちるは、自分の中のわだかまりをそれとなく打ち明けてみるのだった---。
朝が訪れる。
通りすがりの車で町へ出た四人は駅へ行き、そこで互いに別れを告げる。
彼らの歩く道が再びどこかで交差することはあるのだろうか?やがて夏も終わり、新しい季節が…
作品の評価
第四回本作品「よせてはひく夏」は、かつての形態と異なった、いわば、異色作品である。
今までの男性中心のやや偏った映画から、女性重視に偏った、180度転換した作品である。
構成的には、大学生を中心とした、青春の1ページを一日の生活に織り込んだ作品であり、1人の女子大学生の感覚、心情、気持ちの変化を微妙なタッチで描き出そうと言った作品。
かつて、内面を描き出す作品としては、「光彩」などの作品があったが、これらの作品も、どちらかといえば、ストーリー重視の、内面だけを描き出した作品となった。
そのため、理屈、理論を重視する人々には、理解できない気持ちがよく理解できる、といった極端な相反する評価を受けた。
上記はやや客観的であったが、このあたりで監督の主観論を述べようと思う。
個人の意見としては、理解できる気もするが不可解といった、釈然としない気持ちである。
が正直なところ、この作品、脚本家が女性であり、検討した結果、理解できる人と理解できない人の両端意見といった評価が出てきた。
まとめると、出来、不出来は、観客が決めることであるので、正確にはわからないが、一つ確実に言えることは、映画の質が変わってきた、ということである。
今までのストーリー重視から、感覚中心の映画のなったのは事実である。
ややこの作品は、感覚に偏り過ぎた様であったが。
最後になったが、どんな映画にせよ、製作者側も満足できる作品を創作することが、大学サークル活動に最も会っていると言える。
今後の本作品は、ストーりー、感覚、共に栄えある素晴らしい作品となろう。
文責:鷲尾 忠彦

