「明日の風」部員の投稿記事

※注 約30年以上前に書いた投稿記事です。

幻の名作「山口は今・・・」

瀬畑 新治

第四期生 瀬畑 新治
この作品は、経済学部の同窓会である「鳳陽会」(東京支部)より、山口大学学生部へ、「学内の映画創作団体に、現在の山口をテーマに8ミリ映画を製作してもらうよう依頼してほしい。」との委託があったことに端を発する。(中略)この作品は、鳳陽会主催の経済学部創立八十周年記念行事の中のレセプションにおいて上映されたわけであるが、20年以上、山口から遠ざかっておられる方々の中には、懐古の想いを胸に、感嘆する方もおられたそうだ。 最初は、「学内の映画製作団体」ということで、映研にこの話が持ちかけられたそうですが、当時、処女作に取り組んでいた映研にとって、それだけの余裕がなかったようで、映研の部長さん自ら、小宮さんに依頼してきたというわけなのです。僕個人としては、明日の風が、映画製作団体として公に認められる絶好のチャンスと考え、この件に賛同し、協力しようと思ったのでした。 明日の風にとっては、これが初めての委託作品になるということから、全ての技術を結集し、精鋭を揃えて制作に臨むべきだとする暗黙の了解があったようでした。そこで、まず菅原さん、小宮さんがスタッフのヘッドを決定しました。そしてカメラは、国川さんが回すであろうと思っていたのですが、本人の都合上、できなくなり、そこでそのポジションが僕に回ってきたのでした。自分が名誉あるスタッフの一員として制作に参加できたことは、誠に光栄なことであり、この上なく嬉しいものでした。小宮監督を中心に菅原さんや柳川君と共にロケを観光していったわけですが、その間ずっと新鮮な気持ちで取り組むことが出来、「カメラ」という重要なポジションにいることを自覚する度に、誇らしい気持ちさえ感じたものでした。 そうして出来上がった作品はどうかというと、それがまた、なかなか味わい深く、実によくまとめられているのでした。特に、山口の自然美、伝統美といったものがうまく表現されており、撮影してきた我々にとっては、実感そのものとして映る作品であったと思います。今思えば、手元にフィルムがないものの、いろいろな想いでと相まって、「愛着」さえ感じるものです。 この作品は、外部より委託を受け、その制作に関しては、高い評価と信用を得たという点で、将来的見地からすれば「功績」であったと思います。また、明日の風のネームバリューも、構成員の基盤を成してきた経済学部生の同窓会(鳳陽会)を通じて、着実に向上することと思います。 これからも、こうした外部からの要請にも十分応え得る映画製作の力を養い、決してスタッフ養成クラブではないにしろ、大学でやる以上、納得のいくまでより多くの知識や技術を習得することが、これからなお明日の風の部員ひとりひとりにとって暗黙の課題であろうし、またその課題をもって活動することが、礎を築いて下さった先輩諸氏の期待に応えるべき姿勢であろうと思います。

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