「明日の風」制作の8ミリ映画作品

第三回本作品「夜が明ける前に」 昭和58年度作品

夜が明ける前に
スタッフ 名前
監督 小宮 道信
脚本・助監督 国川 隆
助監督 尾崎 誠司
撮影 瀬畑 新治
撮影 田中 美鳥
照明 柳川 尚孝
編集 前原 信哉
美術・字幕 松村 圭子
字幕 栗原 英子
小道具 秦 鴨宏
大道具 鶴岡 邦昭
音響・効果 鷲尾 忠彦
選曲 磐田 龍雄
主な出演者 名前
米村 米村 英明
圭子 松村 圭子
片山 鶴岡 邦昭
渡辺 前原 信哉
森山 柳川 尚孝
総製作費:83,155円
観客動員数:62人
映写時間:47分04秒
総延長:706ft

【ストーリー】
バイク好き青年の米村、片岡、渡辺の三人は、ちょっと行動派の大学生、ある日、ふとしたことからローン返済で苦しんでいる美女、圭子と知り合う。同じ頃、渡辺のバイクが接触事故を起こし、不当に20万円を要求される。この相手の男は、偶然にも圭子を苦しめているサラ金会社の社長の息子であった。それを知って頭にきた片山は、刑事に扮して社長を嚇そうとするが、あっさりと見破られてしまう。それならと今度は息子に直接掛け合うが、これがまたどうしようもないワルで話にならない。
本格的に頭に来た彼らは、圭子と共にサラ金親子に一泡ふかせようと計画を練る。その計画とは、圭子と息子に関係を持たせ、そこに圭子の男なる者を差し向け、その男が逆に息子に殺されたように見せかける。そして息子を海外に逃亡させるためと称し、社長から一千万をだましとろうという筋書きであった。彼らの計画は見事に成功し、社長は圭子に一千万を私にやってくる。喫茶店で圭子を待つ片山と渡辺。しかし圭子は一向に姿を見せようとしない。 それどころか、その喫茶店になぜかサラ金親子が来てしまう。そう、片山も渡辺も圭子と米村に騙されていたのである。圭子と共に、まんまと一千万円を手中にした米村。しかし、圭子の立てた筋書きはまだ終わらない。一片の紙切れを残し、米村の前から姿を消す圭子…最後に笑うのは彼女であった。
いつものようバイクを飛ばす三人。彼らは別々の想いを胸に、何事もなかったように今日もバイクを飛ばして行く。

作品の評価

「夜が明ける前に」は、良い意味でも悪い意味でも比較的「安易」にできた作品だったと思う。 前年の「光彩」がスケール的にかなり無理のあるものだった事が、部内にあんな苦労はしたくないという気持ちがあったためだと思う。そして当時の部内のモータリゼーションの波と、ライダー達のパワーにうまく乗っかってできた作品であった。
企画の段階では、当時の社会問題であったサラ金業者をからめた事件物の中に、「スティング」にみられるようなトリックを取り入れていくというような大枠しかなかった。 さらに内容を煮詰めようとミーティングの時間を割いたが、一番大変だったのは、脚本に当たった人であったろう。
ともあれ、脚本はできた。当初の企画とは多少異なったが、バイク好きの若者たちを描いた、おもしろい脚本であった。
試験休みにクランク・インした撮影は、順調にさほどの困難もなく進んだ。 これは、当初から難しい設定や、多くのエキストラを必要としないような配慮が、脚本の段階でなされていたためである。 バイク・車を使ったシーンが多く、撮影中の事故が心配されたが、バイクの二人乗り曲芸的撮影や、スピードオーバー交通違反撮影なども無事終えることができた。
さて、完成した作品の内容であるが、総指揮の立場にある監督に余裕と計画性が無く、全体的なまとまりを欠くものになってしまった。 画像的にみせる場面やあそびが無く、余裕の無さを露呈してしまったように思う。 個々には、演技力の向上や、音響の質の向上などが見られた。また作品の性格としては、過去の二作品に比べて、だれにでも楽しめるエンターテインメントを目指した作品と言えると思う。

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